2013年5月9日木曜日

中古車「鑑定」は無駄じゃないのか!?












photo credit: pasukaru76 via photopin cc

コレを言うと怒られそうなのですが、ちょっと言いたいのです。

最近流行している中古車の「鑑定」サービス。
どうにもなんだか釈然としないのです。

アレって「この時点ではこういう状態でしたよ」以上、おわり。
ってだけで、それ以上でもそれ以下でもないですよね?

何かが良くなるわけでもないし、何かを保証してくれるわけでもない。
「◯◯鑑定」の◯◯が品質を請け合ってくれるんですかね?違いますよね?

ちょっと前までは「認定」って言ってましたよね?輸入車ディーラーでやっているアプルーブドカーと同じモノっぽくミスリードしてましたよね。たぶん意図的に。

アプルーブドカーはディーラーが点検整備・保証を付けているクルマですけど、件の「認定」は「現状はこういうモノですよ。紙に書いておきますね」ってだけでしたよね?ぜんぜん別モノなわけです。なのに同じものと混同されて問題ありそうなんで、「鑑定」に名前を変えたんですよね?中身は変わってないですよね?

ん〜品質基準の無かった中古車に、ある種の基準を創った点は良いと思います。そこは評価できます。ユーザーの利益に繋がるでしょう。しかし、アプルーブドカー的な誤解は依然としてあるように思います。

また、販売店にとっては「鑑定」を付けると、在庫情報を掲載している中古車検索サイト上での露出が優遇されるので、広告順位を買うというオプションでもあります。広告順位を売るのはビジネスとしてありです。これもOKなんだと思います。

しかし、これって何だか無駄ですよね…。コストだってしっかり発生していますし。「現状はこういうモノですよ。紙に書いておきますね」って内容であれば、オークションの出品票でよくないですか?まぁ、すべての中古車がオークションを経由するわけではないですが、大半のクルマはオークションで検査を受けますからね。走行管理チェックだってしているわけですし(アレも完全無欠ではないですが)、同じような検査をやって鑑定云々と名前を変えてコストをまたかける…エラく効率が悪いです。結局はユーザーの購入価格に乗ってくるわけですし…。

まぁ、オークションの出品票では具合が悪いっていう事情もありますがね。オークション会場は検査結果に責任持ちたくないですから。検査はあくまで(善意の)サービスというスタンスですからね。なので、一般ユーザーへ検査結果が使われるようなことは避けたいはずです。検査ミスや漏れがあっても泣き寝入りさせられる販売店とは違って、ユーザーはオークション会場と利害関係がないですから、ガンガン責任を追求してくるでしょう。会場にしてみれば、そういうやり取りは面倒だしコストもかかる…やりたくない。そんなトコロでしょう。

また、検査のガイドラインがNAKで一応取り決められているといっても、運営が変われば基準も怪しいですし、運営が同じでも会場毎でバラつきがありますから…っとはいえ、現状は「鑑定」も乱立しているので、バラつき加減はあまり変わらないですかね?であれば、すべてのオークション会場で検査基準をキッチリカッチリ揃えて、検査結果をユーザー向けにオフィシャルに使えるようにするべきなのではないでしょうか。NAKでの出品履歴のデータとかも付加して、ユーザー向けに使えるようにしたらいいのではないですかね?ダメ?

ついでに損保や修理工場等ともネットワークを構築して、いろいろな履歴も合わせて管理できるような仕組みを整えたらいいんじゃないですかね。遠くないうちにクルマはインターネットに繋がっていくでしょうから、そうした履歴は集約されていくはずです。履歴データを関係者間で共同利用できるようにすれば、もっと効率的で透明性のある流通を実現できるようになるのではないですかね。

とかなんとか言っちゃってみたものの…ん〜ちょっと考えただけでハードル有りまくりだなぁ…。NAKさん、がんばって。JUさんでもいいですよ。