2012年3月30日金曜日

輸出はなかなか難しそうですね…


                               














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今更なコトなのですが、自分の備忘録として…

先日のIAAEで聴いてきたシリーズ第二弾!(第一弾はこちら)いや、シリーズ化しているわけじゃ…。

輸出の話しをちょっと聴きました。

まぁ、なんでも世界にはクルマが9億3千万台あるそうで、そのうち日米欧が8億台なんだそうです。
経済が発達中の国の多くはクルマが普及していないので、経済成長と共にクルマ市場も大きくなる。

現在、急成長をしている国は、

・ミャンマー
・ボツワナ
・ザンビア
・モザンビーク

なんだそうな。
モータリゼーションの到来で市場が急拡大中らしい。

これらの国は天然資源が豊富という点で共通しているそうです。

【ミャンマー】
人口に対するクルマの保有率が低い。
2011年9月に規制緩和があり、個人が輸入許可証を取得することができるようになったとのこと。

・人気車種
マークⅡ・マークX・ランクルプラド・ハイラックス・ハリアー・アルファード・ホンダ・BMW…etc.
・年式
1998-2002
・走行
10万キロ以下
・排気量
2000cc以下 2500~3000cc
・色
パール・シルバー・ブラック・ベージュ・ゴールド

【ボツワナ】
カローラ系の2000cc以下が人気
BMW・ベンツ・ボルボなど、輸入車も幅広く人気
・年式
2000年式
・走行
5万~15万キロ
・色
(パール・シルバー)ブルー・ブラック・グリーン

【ザンビア】
トヨタ車(イプサム・ガイア・エスティマ)2000cc以下のミニバンが人気
値段の安さが重要なファクターであり、様々なメーカーのクルマが出ている。
・年式
1998あたりが中心
・走行
5万~12万キロ
・排気量
2000cc以下
・色
(パール・シルバー)ブルー・ブラック・グリーン・イエロー

【モザンビーク】
・メーカー
トヨタ・ホンダ・ミツビシ・ニッサン
・車種
ヴィッツ・イスト・アベンシス・ダイナトラック・エルグランド・サニー・マーチ・フィット・シビック・HR-V
CR-V・パジェロイオ・エアトレック
※アフリカではホンダは不人気なんだとか…
・年式
1996-2003(ケニアと競合にならない年式が人気)
・走行
5万~10万キロ 走行距離は重要なファクターらしい
・排気量
1500cc以下

ん~いろいろ漏らした内容があるけど、だいたいこんなカンジでしたかね。
あ、ソースはカービュー社です。

これからアフリカは個人の購買力が高まっていくことが予想され、とても魅力的なんだそうです。

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ひととおり聴いたワタシの感想

よほど現地に強力なパイプがない限りは、ちょっと難しいように思えました。簡単に商売できるかのように言ってましたけどね…。

門外漢ながら思うに、情報をどのように得るか、仕向け地を分散させて如何にリスクをヘッジするか、といったことが肝になるのではないかと。ワタシノシラナイセカイ…といったカンジでした。







2012年3月24日土曜日

自動車の使用価値が重視されていく今後において
販売だけでは難しいかもしれないから考えてみた


                                













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所有以外のクルマのあり方がどんどん増えていくことは、間違いのない今後のトレンドです。こうしたニーズの変化に対応した、販売だけではないビジネスのあり方が、これからは必要になってくることでしょう。

シェアやリースといったクルマの使用価値にフォーカスしたビジネスとのかけ合わせが、ひとつのポイントになってくるのではないでしょうか。

しかし、シェアは事業として運営しようとした時、イニシャルコストがかなり大きくなるビジネスモデルです。相当な体力を持ち合わせていないと、なかなか参入することは難しいのではないかと思われます。

そうなるとやはり「リース」という形態が、比較的スムーズに取り組むことができるビジネスなのではないでしょうか。

先日、IAAEで聴いてきた話によると、レンタカーとリースの違いは任意保険のあり方によるということでした。

①任意保険に加入することがリースを利用する際の条件とする。
②任意保険はユーザーが自分で用意しても良いし、販売店が用意したものでも良い。
⇒ここが肝のようですね。
③ただし、ユーザーが自分で用意した場合は、毎月一回は保険契約の証明書類を提出してもらう。
⇒これをやると、ほとんどのユーザーが販売店の保険を利用するとのこと。

たしかこうしたスキームのはずです。ちなみに、これはワンコインリースのスキームです。(ちょっとこの辺に詳しくないため、間違いなどありましたら教えてください)

低年式・過走行車を短期リースとして利用していこうというモデルです。平均すると、6ヶ月は利用が継続されるそうです。6ヶ月安定的に収益をあげられるストックビジネスということでした。

懸念点としては、利用者の多くがローンを通らなかったヒトという部分なんだそうです。
なので先払いの料金体系が望ましいとのこと。

この話しを聴いて、このスキームはいろいろと応用できるものだとワタシは感じました。
例えば、様々なクルマにたくさん乗りたいといったヒトは確実に存在すると思います。定期的に多種多様なクルマへの乗換えが可能になる仕組みを作ることができれば、こうした顧客を取り込んでいくことができるのではないでしょうか。

クルマに興味・関心のあるシニア向けにプログラムを用意すれば、反響があるのではないかとちょっと妄想しました。ん~どなたか真剣に検討してみませんか?





2012年3月20日火曜日

「顧客を創り育てていく」というアクションについて考えてみる

各種調査(Webで公開されているものや、リサーチ会社で収集されたデータ等)によると、中古車に乗っているユーザーは、その後のカーライフにおいても中古車を選択肢として考える傾向にあることがわかっています。一度中古車を所有した際に、トータル的な合理性を見出すことができれば、その後も利用してくれるということのようです。

であるならば、クルマビギナーを顧客として育てていくという取り組みが、もう少し活性化してもいいのかもしれません。

例えば、免許取立てのビギナーはクルマを運転することに対して、いろいろな不安を抱えているヒトも多いことでしょう。そのうちのひとつが、ぶつけたり擦ったりといったことかと思います。免許を取ったので実家のクルマを運転しようと思ったら、意外と大きいクルマだったり、新しかったりで、前述の不安がますます募ってくるというようなことは、けっこうあるのではないでしょうか。

こういうビギナーに対して、取り回しの良い中古車を練習用のクルマとして提供する仕組みがあれば、中古車のメリットを実体験として理解してもらう機会にできるのではないでしょうか。

実際の手法としては「リース」というカタチで提供することが可能かと思います(低年式・過走行車でワンコインリースという取り組みがありますよね)。

そのまま気に入ってくれれば販売してもよいですし、他の個体を斡旋することも可能になってくるでしょう。それをきっかけに中長期の顧客になってくれるかもしれません。顧客を創り育てていく取り組みです。

他にもビギナーを取り込んでいく施策はいろいろ考えられそうです。教習所が卒業生に対して中古車を販売する取り組みなども、こうした施策のひとつと考えられるのではないでしょうか。

また、ビギナーは必ずしも免許取りたてというわけでもありません。近年では身分証明書代わりに免許を取得しておくというヒトも多いそうです。そういう潜在ビギナーを掘り起こすことができれば、顧客を創造することにつながっていくことでしょう。どんなヒト達が潜在ビギナーなのかを調べてみるのも面白いかもしれません。

2012年3月18日日曜日

中古車のメリットを訴求していくには

あらためていうまでもなく、中古車の最大の訴求ポイントは価格です。
しかし、正確に表現をするのであれば、価格と品質のバランスがリーズナブルであると判断される場合においてのみ訴求ポイントとなります。
あたりまえですが、安かろう悪かろうでは訴求ポイントにはなり得ません。

そして各種調査からも明らかになっていますが(これまた自明の理ですが)、ユーザーが中古車を購入する場合にポイントとする部分は「安心」「安全」です。

また、その他にポイントとしてあがってくるのが、タバコやペットの「ニオイ」。
前ユーザーの使用方法などの「素性」といったところになります。

まだまだ項目はありますが、上記が代表的なポイントになるかと思います。

しかし、これらの項目はユーザーがポイントとしているにも関わらず、ほとんどの場合、数値化などの客観的なデータにはされていません(厳密にいえばまったくない訳ではありませんが)。
データ化されていないため、ユーザーが自力でこれらの項目を軸としてクルマを探すことは、現状では非常に困難であるといえます。

なぜこれらの項目はデータかされていないのでしょうか?
ワタシが推察するに…

①オフィシャルな基準が存在しない。
これらに関する公的な統一された基準が存在しないため。

②中古車販売にオフィシャルな資格や許可が存在しない。
そもそも中古車販売には公的な資格や許認可が必要ではないため、
統一されたオペレーションを行うといった義務が存在しないため。

③コストが発生する
とうぜん数値化やデータ化は自然には行われません。
ヒトが介在して動くということはコストが発生します。
このコストを誰が負担するのかという問題があります。

まとめると、
ユーザーは必要としているが、提供側に仕組みが存在しないために実現していない。
また、手間やコストを勘案すると、積極的に整備したい仕組みではないし、義務もない。
といったところでしょうか。

しかし、逆をいえば、これらの項目をきっちりデータ化する仕組みを構築して、積極的に開示していけば、他社とは違うビジネスを展開する余地が十分にあるということになります。

別に公的な基準が制定されることを待つ必要はありません。業界団体などが音頭をとってくれることを待っている必要もありません。自主的な取り組みでも十分に訴求力があります。自主的な基準をきっちり明確にし、公示してフェアに展開することだけでも、大きな違いを生み出せるでしょう。

Webがそうした小さな取り組みにスポットライトを当ててくれる状況が整いつつあります。
ユーザーの多くがネットで下調べを十分に行って購入を検討するということが、各種調査で明らかになっています。そうした取り組みをユーザーはつぶさに見ています。

また、放射能の問題もあります。多くのAA会場や各種団体では、突っぱねる強硬な姿勢で対応していましたが、そういう訳にもいかなくなりつつあるようです。これまでは一部の輸出屋さんが問題視しているだけといった風潮でしたが、一般にも中古車に残留する放射能について、また、その流通についてが知られ始めています。小売の現場でも、数値の開示などが求められるようになる日も遠くないと思われます。

様々なデータや数値を採取する仕組みや、それらの情報を組み込んだオペレーションを構築することが、今後ユーザーの信頼を得ることにつながっていくと思われます。


2012年3月11日日曜日

委託販売について考えてみる

最近、ワタシは委託販売に注目しています。モデルとしては以前から存在していますが、その合理性と世の中の時流がマッチするタイミングが、近く必ず訪れると考えているからです。

以前から消費税が上がるとクルマの個人売買が増えると言われています。近頃は消費税の増税が現実味を帯びてきていることもあり、機が熟しつつあるのではないかと思います。

なぜ委託販売が合理的なのか?それは、中古車の売買が抱える問題点として、価格の妥当性が不明であるということにひとつの理由があります。

ユーザーが下取りや買取りにクルマを出した時に、何故その価格なのか?その価格は高いのか?安いのか?の判断がつきません。多くは特別な情報源もないため、参考にできるのは小売価格ということになります。

ユーザーは対業者になった場合に、小売価格とは違いが生じるものだということ自体は、知識として理解をしています。しかし、値差の根拠や信憑性については情報も少なく、理解できていません。つまり、ユーザーにしてみれば、業者が提示する価格は納得感に欠けるものなのです。

その点、委託販売は自分の感覚に近い価格で買い手を募ることができます。かかる費用も明確で、ここには納得感があります。そして、自分の感覚による値付けで売れなかった場合も、結果がキチンと存在しているため、そこには納得感があります。委託販売は売り手の心理に沿った手法だといえます。

また、この手法は、買い手側ユーザーに対しても利点を持っています。買う側が持つ不安のひとつとして、クルマの素姓、来歴がわからないというものがあります。しかし、委託販売なら所有者が分かっているクルマということで、買い手側の不安を和らげることができます。

そして、この委託販売は販売店にとってもメリットがあります。販売店自身が在庫リスクを抱えることなく、展示在庫を増やすことができるのです。小売が厳しい現状において、在庫コントロールの重要性はますます高まっています。リスクのない在庫というものが存在するならば、それは非常に価値があります。また、委託による販売が不発に終わった場合は、そのまま買取れる可能性も出てきます。新鮮なタマを仕入れる機会を、創造することにもつながります。

このように、委託販売はwin-win-winの関係を構築することができるモデルなのではないかと考えます。そして、個人的には、そこへ新しい要素が加わる可能性があるモデルなのではないかとも考えています。

一台のクルマについての情報を公開していく(現所有者)、情報を取得していく(購入検討者)、という行動を深化させていくと、ユーザー同士がクルマの取り引きを通じてつながっていく、ソーシャルな要素が付加されていくのではないでしょうか。ユーザー同士が直接つながっていけば、それはきっと新しい流通になっていくはずです。

日本はクルマに関する制度が複雑であり、また、中間流通のシステムが非常に発達している。なので、欧米とは違い個人間売買はそこまでは浸透しないという見方もあります。がしかし、間にプロが入って、素人ができない部分を受け持ってくれるのであれば、個人売買は日本でも十分ありえると思います。委託販売というカタチで、個人がクルマを直接流通に乗せてくることは、今後もっと増えてくるのではないでしょうか。新しい流通は必ず出現します。変化を見逃さないことです。





2012年3月4日日曜日

正義について考える
















photo credit: davidsonscott15 via photo pin cc


正義や正論を振りかざすことは、ある種の暴力です。世の中、正しい方がいいに決まっています。正義が尊重され、喜ばれる方がいいに決まっています。でも、正義や正論を振りかざすことは暴力です。

なぜなら、世の中は正義や正しいコトだけで構成されているわけではないからです。当たり前ですよね?

そもそも、正義も正しいことも、様々な条件や時代によって変わってきます。何が正しいかなんてモノは、結構曖昧だったりします。

といいながらも、やっぱりその時代や環境における正しいコトというのは、なんとなく共有されていたりもします。ここがポイント。

何がいいか悪いかは何となく分かっているけど、それだけで世の中は構成されていない。なので、疑問や矛盾を抱えながらも、正しいとはいえないことをしながら、日常を回していかなければならないヒトが沢山います。彼らを「あなた方は間違っている」と糾弾するとどうなるでしょう?自己防衛のために反発するだけです。「自分は間違っていました」なんてヒトはいません。むしろ、自分の正統性を証明しようとするでしょう。しかも全力で。ともすると、後ろめたさから逃れるために、自分こそが正しく正義であると信じ込んでしまうようになる。互いに正義を名乗り、罵り合うようになる。これが誰のためになるのか?誰のためにもなりません。

正論を唱えるという行為は、悪役を造る行為です。誰も悪役には認定されたくないものです。反発を生むだけです。

正論を唱える行為はなにも解決しません。解決をする、改善をすることが望みであるならば、行動することです。必要なことは、声高に正義や正論を唱えることではありません。それは悪役を造るだけの暴力です。