2013年3月4日月曜日

買わなくても困らないモノを売っていくためにはカルチャーが不可欠だ!













photo credit: _bianconero via photopin cc

ちょっとバイクの話題からなのですが…


「若年層への50ccギア付バイクの普及と、普通免許保持者の再入門用のモデル」をコンセプトに開発したという「みんなのバイクVS50」
ユニオート、ギア付50ccエントリーバイク「みんなのバイクVS50」を発売


販売元のホームページを見ると「自分が欲しいバイクがなかった」ことがきっかけになったとあります。

「みんなが乗れそうなバイク、みんなが買えそうな価格」と見出しが付いているのですが、確かに今は安価で本格的なエントリーバイクが少なくなっているように感じます。こうしたモデルは、バイクというカルチャーを下支えしていく重要なプロダクトなはずです。

大袈裟かもしれませんが、この販売元はバイクカルチャーの伝承に貢献していると言えるのではないでしょうか。魅力を知っているヒトが、その魅力を伝えていく。


おそらくこの販売店は、バイクの魅力や楽しさを多くの人に伝えたいという熱意がモチベーションになっているのではないかと推測します。


カルチャーを育てていかなければ、そのうち市場が収縮してしまいます。上記の販売店の取り組みには、他人任せにはしないで自分たちでカルチャーを育てていこうという姿勢を感じました。

これから先、買わなくても困らないモノを売っていくためには、商品を中心としたカルチャーの広がりや深さが重要になっていきます。

四輪にも同じことが言えます。エコロジー・エコノミーは重要ですが、それだけではカルチャーが衰退してしまいます。これからの時代は、新車・中古車を問わず、カルチャーの発信力が販売店に求められていくようになるでしょう。

カルチャーという側面でみた場合、新車は前方向へ進んでいくことを求められがちですが、中古車は逆に立ち戻ったりすることができます。また、戻り幅も自由に選べます。時代性やトレンドなど、中古車は再発見すべき価値のある資源に富んでいます。

どのような価値をカルチャーとしてユーザーに訴求していくのか、販売店の手腕が問われる部分だと思います。