2012年11月7日水曜日

今のビジネスモデルの終焉はネットと共にやってきた!














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インターネットの発達と普及は、様々な利権と、
それに付随するビジネスモデルを破壊する原因になったりしています。

中古車流通も例外ではありません。

以前はクローズドな業界の中でクルマは動いていたので、
出自も詳細も価格もコンシューマにはわかりようがありませんでした。
情報の格差が利益を産む。
そういう時代でした。

しかし、現在は業者間取引の相場から個体の詳細まで、
インターネットで簡単に調べることが可能です。
コンシューマがその気になれば、関連する情報は手に入ります。
インターネットでコンシューマは賢くなり、武器も手に入れました。
言われるがままの情報弱者ではなくなりました。

そうした事態をうけて、

こんなことでは商売に支障をきたす!
オークション情報をネットになんかするからだ!
情報を流しているヤツを取り締まれ!
客から因縁つけられた!誰が補償してくれんだ!

っといった怨嗟の声によく遭遇します。

別に後ろ暗いことがなくとも、
仕入れ値が公表されては不都合もあるでしょう。
売値が公表されては不都合もあるでしょう。
その他ごにょごにょが公表されては不都合もあるでしょう。

しかし、もう後戻りはできません。
クローズドな業界は帰ってきません。
インターネットへ情報が流出していくことは止めようがありません。
情報とインターネットの関係とはそういうものですから。
デジタルになったら最後。どこまでも広がっていきます。

なので、保護や規制で”いままで”を頑に守る努力はムダです。
情報が「漏れる」ことに噛み付いても仕方がありません。
世の中が変わっているのです。

もう、仕入れたクルマに利益を乗っけて販売する、
というビジネスは終焉を迎えつつあるのです。

変化に遭遇した際に取るべきアクションは「守り」ではありません。
自身も変わらなければいけないのです。

情報を十分に得ているコンシューマと、どのような関係を築いていくのか?
「守り」に固執している他店と、どのような違いを出していくのか?
そういうベクトルで物事を考えていくべきです。

例えば(※あくまで例えですよ…)、コストコという会員制倉庫型小売店があります。
ここの商品小売価格は非常に安いことで有名です。
モノによっては原価に近い価格であったりします。
そんなに安くして利益が出せるのか?薄利多売なのか?

これは有名な話しですが、このお店は小売りで儲けるビジネスモデルではありません。
会員制ビジネスなのです。メインの収益源は会費なのです。
もちろん大量仕入れによるメーカーや卸への高交渉力や、
店舗でのオペレーションの合理化など収益を上げるための仕組みは他にもありますが、
スーパーマーケットなどとはビジネスモデルが根本的に違います。

こういう、一見すると同じ商売をしているようでいて、実はビジネスモデルは全然違う、
というありかたは非常に示唆に富んでいるのではないでしょうか。

利益構造を、利益の出し方を変えるというアプローチは、
検討の価値があるひとつの方向性だと思います。

これまでのやり方では通用しなくなります。
いままでを踏襲するのではなく、変えていくことに注力が必要です。