2012年10月9日火曜日

私利私欲は声高に叫べっ!













photo credit: WillWinter via photopin cc


「自分は私利私欲のために仕事をしているんじゃない」

こういう台詞を口にするヒトは、だいたい嘘つきです。
もしくは、信用してはいけないヒトです。

何かを実現させようというモチベーションは十分に私欲です。
それで得られるメンタル的な報酬は十分に私利です。

そもそも人間は報酬がなければ行動しません。
報酬とは金銭に限ったものではありません。
承認欲求を満たすなどの精神的な充足も十分な報酬です。

「世界を平和にしたい!」
高尚で博愛に満ち満ちた素晴らしい理念。
私利私欲とは対極に位置すると思われる理念。

しかし、
他者にも恩恵をもたらすかもしれませんが、これも基本的には私欲です。
平和を求める個人の願望です。

平和を求める個人は、願いが成就されれば満たされるのです。
平和になる事で得られるものは私利なんです。

どんなに滅私のような行動でも、
自分に報酬がまったく伴わない行動なんてモノはあり得ません。

つまり、前述の
「自分は私利私欲のために仕事をしているんじゃない」
この台詞の裏にも報酬が必ずあるということです。

誤解があるといけないのでお断りしておきますが、
ワタシは私利私欲が行動原理であることを、
悪いことだと言いたい訳ではありません。

むしろ逆です。
はっきりくっきりしっかり己の欲を声高に宣言するべきだと思っています。
自分が何に対してコミットするのかを明確にすべきです。

ただし、宣言した後で、その欲の質は問われる事になります。
当然、他者の共感を得られない欲は、
それなりの評価を周囲から受ける事になるでしょう。

欲は声高に宣言すべきですが、そこに志しは不可欠です。

そこでまた前述の
「自分は私利私欲のために仕事をしているんじゃない」
に戻ります。

この台詞の言外には、こんな意味も含まれています。

滅私であるが故に自分は正義だ。
自分の言動は他者(組織)のためなのだ。

自分で自分を正当化することで、声高に宣言することができない質の低い欲を、
表に出ないようにすり替えているだけなのです。

自分の行動原理を正直に宣言できない、腹の黒いヒトが好む台詞なのです。


なので最初にお伝えしたように、


「自分は私利私欲のために仕事をしているんじゃない」

こういう台詞を口にするヒトは、だいたい嘘つきです。
もしくは、信用してはいけないヒトなのです。(※ワタシ調べ)



っと、偏見120%でお送りしてみました。
滅私奉公とか好きなヒト、ごめんなさい。