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新・中古車流通の今後を考えてみる①
いいタマは市場から減っているという現実(新・中古車流通の今後を考えてみる②)
街中のクルマを在庫にしちゃおう!(新・中古車流通の今後を考えてみる③)
性懲りもなく4回目です。
では現実的に市場にどういったムーブメントがおこりつつあるのか?
主立った(主にワタシが注目している)動きをまとめてみます。
①個人向けリース
以前からありましたが、内容の合理性から最近見直されているようです。
無理のない範囲内で計画的にコストをコントロールしたい、
という消費者ニーズに合致をしているようですね。
中古車(リユース車)を利用した商品などは注目されているようです。
自動車の使用価値が重視されていく今後において 販売だけでは難しいかもしれないから考えてみた
②シェアリング
所有ではなく、利用にフォーカスをした、これから普及してくであろう新しい形態です。日本よりもクルマ社会である米国や欧州でも普及している状況を鑑みると、日本で普及しない理由はないように思えます。
先日「タイムズプラス」が発表したアンケート調査の結果によると、
シェアリング利用者の51%が自動車について「購入意欲あり」と回答したそうです。
また、年代別に見ると、10代~20代で「購入する意欲あり」が86.2%を占め、
カーシェアリングが若者の自動車購入意欲を高めていることが明らかになったとしています。
カーシェアリングを利用して、過半数が「車が買いたくなった」と回答…タイムズ調べ
クルマの購入にどのような影響があるのかは、これからを注目しておく必要がありそうです。先進事例である欧米での市場動向を、ベンチマークしておくことも重要かもしれません。
③委託販売
以前にも考察したことがあるのですが、コンシューマにとって非常に納得感のある方法であることが最大のポイントだと思います。委託販売について考えてみる
やはり中古車流通は外野からは中が見えづらく、どうしても胡散臭いイメージが拭いきれません。また、時折発生する不心得者による悪行が、さらにダーティーなイメージを補完してくれます。(ちなみに欧米でも中古車業者というのは「胡散臭い」というパブリックイメージなんだそうです…)
そういう状況において、流れや金額の根拠などの透明性が確保されている委託販売は、
クリーンなイメージをコンシューマに訴求していくことができると思います。
また、セカンドハンド市場はC2Cが究極的な形態だとされています。インターネットを主体としたテクノロジーの発達が、決済や流通を大きく変化させていることから、C2Cは急速にスタンダードなものになっていく可能性があります。
クルマも例外ではなく、必ずC2Cでの取引が大きなシェアを占めるようになると思われます。そうしたC2C取引のプロトタイプが委託販売だと個人的には考えています。委託販売モデルをベースにしてC2Cサービスは構築がされていくと思います。そういった意味でも、このモデルは要注目です。
④共有在庫
まぁ、これはだいぶ定着してきているので「新しい」と言っていいのかちょっと疑問もありますが、少なくなる良質車と顧客をみんなでシェアして融通していきましょうということなんだと思います。
やはりこれからのビジネス環境等を考えると、このモデルは非常に合理的なんだと思います。大手ならいざ知らず、中小零細の事業者にとっては在庫を保持するということはリスクが高過ぎます。
自社の在庫のように販売ができる仮想在庫が理想な訳で、いまのモデルではまだちょっと足りない部分や問題がありますが、これから進化をしていく余地が十分にあるモデルだと思います。
将来的には、オークションは仕入れの場ではなく、最終的な処分の場所になります。
なぜなら、オークションモデルはこれからのビジネス環境下では合理性に欠けるからです。スピードにも問題があります。週一回の取引では変化に対応していけません。
市場における役割が変わっていくでしょう。
(この件についてのワタシの
そうした役割の変化のなかで、共有在庫は重要なポジションを担うことになると思います。
みなさんはどのようにお考えでしょうか?
立場や業種によってもインサイトは異なってくると思います。
ご意見なんぞお待ちしていまーす。