2012年7月7日土曜日
小さな未成熟な組織はオレ様が肥大しやすいので要注意ですよというお話し
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未成熟な組織やコミュニティが内部に対して発信するメッセージには注意が必要な時があります。
一部のエライヒトの恣意的な理屈が、見栄えの良い正論に置き換えられて組織を束縛している、といったことが往々にしてあるからです。
組織の根本を確認する問いを立てる人間を「反抗的」「前向きではない」として口を塞いだり、自説や持論を唱える人間を「批判をしている」「文句を言っている」と罪人に仕立て上げる。
こうしたことが日常的に発生する組織は、組織全体の精神が徐々に腐っていきます。
言論を許さない全体主義的な組織はクリエイティビティを殺し、同時に自身を殺していきます。
これは組織の自傷・自殺行為とも言える愚行です。
なぜそうしたことがおこるのか?
それは、小さいな未熟な組織でエラくなってしまったヒトにありがちなポピュラーな間違いに原因があります。
小さな未熟な組織であればあるほど、自分でコントロールできる範囲が広いため、
ある種の「万能感」を持ってしまう傾向があります。
端的に言うと、「オレが一番正しい」という思考に簡単に陥ってしまうということです。
これは、よほど人間として鍛錬がなされたヒトでもない限りは、程度の差はあれどみんな勘違いしてしまうポイントです。
「正しいオレとは異なる意見」⇒「世界の真理に逆らう意見」⇒「言ってるヤツは間違っている、いやむしろバカ」⇒「こんなバカを放置していては他の人間に示しがつかない」⇒「要おしおき♪」⇒「要おしおきのヤツは人間として下等」⇒「人間として上等なオレの手を二度と煩わせないようにする必要がある」⇒「見せしめとして薄皮剥いでいくか、辞めさせる」⇒「こんなことができるオレ最高」
といったロジックが展開されるのかは知りませんが(おいっ!)、オレ様以外を下等と位置づけるのは間違いないでしょう。また、考え方ではなく、人間性への攻撃にすり替わってしまうことも特徴です。
こういうオレ様は、自分がいかに正しいかをアピールすることに長けています。自分で公演する舞台を用意し、脚本・監督・主演、集客もできちゃいます。
そこでタイトルの一文に戻ってきます。
もしもこんなことになっていたら注意が必要ですよね?
では、こうした事態を避けるためにはどうしたらいいのか?
それは、トップ自らがが細部に注意を払い、自らが動く以外には予防・是正することはできません。
他人任せにしてはいけません。
オレ様を放置してはいけません。
当然、トップ自身がオレ様になってもいけません。
また、組織の精神が腐らぬようにメンテナンスを常にしていかなくてはいけません。
ヒトを集め、組織し、事業を遂行していくということは、そういうことだと思います。
結果の出ない組織は、組織として機能していないことがほとんどです。
マネジメントが不在です。または、マネジメントが貧弱で未熟です。
トップの責任は本当に重いのです。
ラベル:
マネジメント