各種調査(Webで公開されているものや、リサーチ会社で収集されたデータ等)によると、中古車に乗っているユーザーは、その後のカーライフにおいても中古車を選択肢として考える傾向にあることがわかっています。一度中古車を所有した際に、トータル的な合理性を見出すことができれば、その後も利用してくれるということのようです。
であるならば、クルマビギナーを顧客として育てていくという取り組みが、もう少し活性化してもいいのかもしれません。
例えば、免許取立てのビギナーはクルマを運転することに対して、いろいろな不安を抱えているヒトも多いことでしょう。そのうちのひとつが、ぶつけたり擦ったりといったことかと思います。免許を取ったので実家のクルマを運転しようと思ったら、意外と大きいクルマだったり、新しかったりで、前述の不安がますます募ってくるというようなことは、けっこうあるのではないでしょうか。
こういうビギナーに対して、取り回しの良い中古車を練習用のクルマとして提供する仕組みがあれば、中古車のメリットを実体験として理解してもらう機会にできるのではないでしょうか。
実際の手法としては「リース」というカタチで提供することが可能かと思います(低年式・過走行車でワンコインリースという取り組みがありますよね)。
そのまま気に入ってくれれば販売してもよいですし、他の個体を斡旋することも可能になってくるでしょう。それをきっかけに中長期の顧客になってくれるかもしれません。顧客を創り育てていく取り組みです。
他にもビギナーを取り込んでいく施策はいろいろ考えられそうです。教習所が卒業生に対して中古車を販売する取り組みなども、こうした施策のひとつと考えられるのではないでしょうか。
また、ビギナーは必ずしも免許取りたてというわけでもありません。近年では身分証明書代わりに免許を取得しておくというヒトも多いそうです。そういう潜在ビギナーを掘り起こすことができれば、顧客を創造することにつながっていくことでしょう。どんなヒト達が潜在ビギナーなのかを調べてみるのも面白いかもしれません。