現状、中古車を小売販売するには大手中古車掲載サイト(CS、Goo等)に掲載するしかない(だいぶ乱暴な結論付けだが)。
他にも販路は存在しているものの、中古車ビジネスの生態系においては掲載サイトがメインのプラットフォームとして市場を掌握している状況にある。
なぜ他の販売方法がないのだろうか?
Webが出現する以前は同じことを雑誌媒体で行っていた。雑誌がWebに変わっただけで本質的には変わりがない。
それは「中古車はこう買いましょう」と消費者に提案し、カタチを創った人たちのモデル。今や市場にはそれが常識として浸透してしまっているレベル。
とても合理的で効果的な販売方法なのだが、クリティカルな部分を他者に押さえられてしまっている。掲載を止めれば販路が無くなる、しかし、掲載はコスト負担も大きい。事業規模によってはアリ地獄のようでさえもある。
だが、事業者から消費者に直接リーチする手段があれば、このジレンマから開放されるかもしれない。幸いツールはそろいつつある。テクノロジーはこの問題を解決するかもしれない。
ツールを活用するためのリテラシーと、今日の成功を過去へと葬り去れるマインドセットが必要だ。業界のリテラシーの低さは近年改善されつつあるが、まだまだ高いとは言い難い。
マインドセットの問題はもっと深刻だ。
これまでのやり方、考え方の延長・拡張で取り組むと失敗することになるのではないか。トライを始めている事業者を見かけるようになってきたが、成功しているものはまだ見ない。それはまだ今までの枠組みの中で運用しようとしているからだと思う。トライ&エラーを繰り返して検証していくことでしか解は得られない。
このあたりのノウハウを共有できる仕組みがあると、新しい展開をリードできるのかもしれない。